診療支援
薬剤

フェントラミンメシル酸塩新様式運転△
219・729
phentolamine mesilate
レギチーン Regitin(ノバルティス)
 :5mg/1mL/V

適応

1褐色細胞腫の手術前・手術中の血圧調整

2褐色細胞腫の診断

注意褐色細胞腫の診断に当たっては,まず尿中又は血漿中のカテコラミン等の測定.これらによって褐色細胞腫が診断されたら,フェントラミン試験は行う必要がない

用法

1手術前:5mg(1mL)静注又は筋注 小児1mg(0.2mL)静注又は筋注(増減) 手術中:血圧の状態から判断して,1~5mg(0.2~1mL)を適時静注(増減) 25mg(1mL)静注又は筋注 小児1mg(0.2mL)静注又は3mg(0.6mL)筋注 注意2

①鎮静薬,鎮痛薬等全ての投薬を,フェントラミン試験の少なくとも24時間前,できれば48~72時間前に中止.降圧薬が投与されている場合には,投与前の血圧値に戻ってから試験を実施.本試験を正常血圧の患者で実施する意味はない

②静注の場合は以下の手技に従う

a)患者を仰臥,安静にし,血圧を安定させる

b)静脈内に注射針を刺入し,穿刺による血圧の動揺が消失するのを待って本剤を投与

c)本剤静注後,直ちに血圧の測定を開始し,最初の3分間は30秒毎,次の7分間は60秒毎に血圧を測定

③筋注の場合は以下の手技に従う

a)静注の場合に準じて実施

b)投与後の血圧測定は,5分毎に45分間行う

④収縮期圧35mmHg以上,拡張期圧25mmHg以上の血圧降下を示し,かつ血圧降下が静注後では2分以内,筋注後では20分以内に最大となった場合は,褐色細胞腫を示唆するものとする.本試験はかなり確実なスクリーニング法であるが,偽陽性(特に尿毒症や,鎮静薬等の投薬を受けている患者の場合)又は偽陰性(特に発作性血圧上昇型の患者の場合)の結果を示すことがある

禁忌

1)過敏症

2)心筋梗塞,狭心症等の冠動脈疾患(シナプス前でのα2受容体遮断作用に基づくノルアドレナリン遊離増加による心刺激作用及び血管拡張作用に基づく反射性の頻脈により悪化)

3)低血圧(悪化)

4)過敏症

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