〔治療の基本方針〕
1)胃食道逆流症は胃液(時に胆汁)の食道への逆流により生じる
2)酸分泌抑制薬による治療が基本となる
3)食道・胃運動亢進薬も補助的に用いられる
4)胃酸逆流を抑制するための生活指導が重要である
5)下部食道括約筋の緊張低下をきたす薬物の服用の有無に注意する.
〔臨床分類〕
1)胃酸逆流による食道炎
2)アルカリ(胆汁)逆流による食道炎
3)食道炎を認めない胃食道逆流症(NERD)
〔重症度〕
A.軽症:胸やけ症状などを呈するが,日常生活に支障をきたさない.内視鏡的に食道粘膜病変はあっても軽度.
B.中等症:胸やけや嚥下痛などが強く,日常生活に支障をきたす.内視鏡では明らかな食道炎や潰瘍を認める.
C.重症:胸やけ,嚥下痛,嚥下困難が強く,日常生活が困難.内視鏡では全周性潰瘍,狭窄,出血などを認める.
〔治療の目標〕
1)症状の改善と快適な日常生活
2)食道病変の治癒
3)再発防止
〔効果判定の指標〕
1)