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GL関節リウマチ診療ガイドライン2020
ニュートピックス
・疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD:disease modifying anti rheumatic drug)として,5種類のTNF,2種類のIL-6受容体,1種類のT細胞共刺激分子を標的とした8種類の生物学的抗リウマチ薬,5種類のJAKに対する標的型合成抗リウマチ薬がRAに対して適応承認された.
治療のポイント
・内科専門医は日本リウマチ学会の「関節リウマチ診療ガイドライン2020」,膠原病・リウマチ内科専門医は欧州リウマチ学会の「関節リウマチ管理のrecommendation2019」にも沿って治療を行う.治療目標は寛解で,疾患活動性や寛解は複合的指標を用いて客観的に評価する.
・治療開始時には適応や禁忌,注意事項について十分にスクリーニングし,患者と合意のうえで治療目標を設定し,治療中は有効性と安全性について定期的にモニタリングする.
・RAと診断されれば,関節破壊が生ずる前にMTXなどの従来型合成抗リウマチ薬で治療を開始する.
・MTXなどで治療開始3か月以内の改善,または,6か月以内の寛解達成が得られなければ,生物学的抗リウマチ薬やJAK阻害薬を併用する.
・目標達成は治療開始後3~6か月ごとに判定し,達成しなければ生物学的抗リウマチ薬やJAK阻害薬の変更を反復して,各患者に最適な治療薬を選び出す.
◆病態と診断
A病態
・RAは,関節滑膜炎を病態の主座とする全身性自己免疫疾患(膠原病)である.30~60代の女性に好発し,約80万人の患者数を数える.
・多関節の疼痛・腫脹やこわばりなどの臨床症候,関節変形がQOLを著しく損なう.関節破壊は発症早期から進行し,変形すると不可逆的な身体機能障害を引き起こすため,早期からの適正な診断と治療が必要である.
・発熱,倦怠感,乾燥性角結膜炎,唾液腺炎,間質性肺疾患,胸膜炎など
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