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GL脳卒中治療ガイドライン2021
治療のポイント
・死亡率の高い疾患であり,適切に診断し治療につなげることが重要である.
・再出血の防止が重要であり,くも膜下出血(SAH)が疑われる場合には降圧,鎮痛,鎮静を行ったうえで,処置・検査を実施する.
・頭部CTで診断されたら,3D-CTA・脳血管撮影で出血源の検索を行う.
・軽症例では疑うことが大切であり,頭部CTで診断が困難な場合には迷わず脳外科医にコンサルテーションする.
・破裂脳動脈瘤には根治術(開頭クリッピング術あるいはコイル塞栓術)を行う.
◆病態と診断
A病態
・脳脊髄液が灌流するくも膜下腔の出血で,90%以上は脳動脈瘤破裂が原因であるが,脳血管の解離や血管奇形,原因不明の場合もある.
・出血時に突然の頭痛を発症する.出血量が多いと頭痛,嘔吐に引き続き,頭蓋内圧亢進により意識障害を生じ,最重症例では心肺停止に至るが,出血量が少なければwalk-inで外来受診する場合もある.
・破裂脳動脈瘤は再出血を生じやすく,再出血例の予後は不良である.
・発症後4~14日頃に遅発性脳血管れん縮を生じ脳梗塞をきたす恐れがある.出血量が多いほど生じやすい.
・最終的な転帰は日常生活自立50%,重度後遺症20%,死亡30%である.
B診断
・一般的に「突然の激しい頭痛」が特徴といわれるが,激しいかどうかは出血量によって異なる.激しさよりも「○○をしていたとき」などと発症時刻を特定できるほど急に生じた頭痛,生まれて初めて経験する頭痛であることのほうが疑わしい.
・発症から3日以内であれば頭部CTでほぼ100%診断できるが,それ以降は時間経過とともに診断率が低下する.CTで診断できない場合にはMRIのFLAIR像やT2* 強調像,MRAを撮像する.それでも診断できない場合の腰椎穿刺による血性髄液の証明は有用であるが,侵襲的検査で再破裂のリスクを伴うため脳外
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