頻度 割合みる
治療のポイント
・症状は皮膚のみで,紫斑が下肢に点状に多発する.
・IgA血管炎との鑑別が時に困難である.
・再燃を繰り返す症例では,皮膚生検で確定診断する.
・積極的な全身治療を必要としない.
◆病態と診断
A病態
・表皮下の真皮血管周囲に炎症が生じて,点状紫斑を形成する.IgA血管炎の特徴であるpalpable purpuraとの鑑別が時に困難である.
B診断
・点状の紫斑が集簇し局面を形成する.紫斑はその後,色素沈着として残存する.ほとんどが下肢に発症する.
・再燃を繰り返す症例では,皮膚生検による病理組織検査で確定診断する.
・真皮上層の毛細血管周囲性に炎症細胞浸潤があり,赤血球が漏出する.ヘモジデリンの沈着をみる.
・皮膚生検で壊死性血管炎(白血球破砕性血管炎)を検出したら,慢性色素性紫斑は否定される.
・血小板や凝固系などの血液検査で異常がない.
・下記5疾患に分類される.しかし厳密な鑑別が臨床的に意義深いわけではない.
1)シャンバーグ病:最も一般的なタイプ
2)マヨッキー病:別名,血管拡張性環状紫斑といわれ,環状を呈した紫斑が遠心性に拡大する.
3)グージュロー・ブルム病:別名,色素性紫斑性苔癬様皮膚炎といわれ,苔癬様になる.
4)itching purpura:別名,瘙痒性紫斑といわれ,病初期から瘙痒が強い.
5)lichen aureus:別名,黄色苔癬といわれ,黄色がかった色調が特徴.
◆治療方針
基本的に積極的な全身治療をしない.血管強化や止血を目的とした副作用の少ない内服治療で経過をみる.
A内服療法
Px処方例 下記を併用する.
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