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ＧＬ自己炎症性疾患診療ガイドライン2017

治療のポイント

・遺伝性自己炎症性疾患の診断には典型的臨床所見を知ることが重要で，臨床的に疑い遺伝子検査などで診断を確定する．一部の疾患で生物学的製剤治療が承認されている．

・非遺伝性である周期性発熱・アフタ性口内炎・咽頭炎・頸部リンパ節炎（PFAPA：periodic fever，aphthous stomatitis，pharyngitis，cervical adenitis）は最も頻度が高く，臨床所見と他疾患の鑑別診断により診断する．発熱発作によるQOL低下に対して治療を行う．

◆病態と診断

A病態

・臨床症状としての発熱を周期的に繰り返す疾患の診断として，感染症，リウマチ膠原病疾患，腫瘍性疾患をまず鑑別する必要がある．易感染性があれば，原発性免疫不全症を考慮する．

・一般的な疾患を鑑別したのち，遺伝性炎症性疾患を含む自己炎症性疾患を考慮する．

B診断

・小児期の周期性発熱を示す自己炎症性疾患としては，以下の疾患群を考慮する〔PFAPA，家族性地中海熱，クリオピリン周期熱症候群（CAPS：cryopyrin-associated periodic syndromes），TNF受容体関連周期性症候群（TRAPS：TNF receptor-associated periodic syndrome），高IgD症候群〕（図）．

・遺伝性自己炎症性疾患は希少で，特徴的な臨床所見，発症年齢，家族歴から疑い，専門施設に紹介する〔日本免疫不全・自己炎症学会（https://www.jsiad.org），免疫不全症データベース（PIDJ：Primary Immunodeficiency Database in Japan）連携施設〕．専門施設では遺伝カウンセリング，遺伝子検査を行う．

・PFAPAは非遺伝性疾患だが頻度が高く，診療する機会も多い．臨床