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治療のポイント
・内眼手術などの治療歴,全身状態,眼所見などから適切に診断を行い,すみやかに治療を開始する.
・眼内液の鏡検・培養検査やPCR検査により,確定診断を行う.
・細菌性では病原体の除去のため硝子体手術を考慮する.
・真菌性やウイルス性では,まずは原因病原体に対する抗真菌薬や抗ウイルス薬の全身投与を行う.
・非感染性ぶどう膜炎との鑑別が必要である.
◆病態と診断
A病態
・病原体(細菌,真菌,ウイルス,原虫,寄生虫など)が眼内に侵入し,眼血液関門が破壊され病原体が眼内に定着し,組織障害を生じる.
・病原菌の侵入経路により,外因性と内因性(転移性)とに分けられる.
・外因性眼内炎は内眼手術や硝子体内注射を契機に生じ,主に細菌性であることが多い.
・内因性眼内炎は,免疫不全を背景に血行性に眼内感染を起こすので,網膜を中心として後眼部を中心に組織障害を生じる.
B診断
・自覚症状としては,視力低下,霧視,眼痛がみられる.
・他覚所見としては,結膜・毛様充血,角膜混濁,前房蓄膿,前房内フィブリン,硝子体混濁,網膜出血,網膜壊死,網膜剥離などがみられる.眼底透見不能である場合には,超音波検査が有用で,硝子体混濁の程度や網膜剥離の状況を把握する.
・前房水や硝子体液の塗抹標本の鏡検・培養検査やPCR検査を行い,病原体を証明する,
・内因性眼内炎の場合は血液培養が有効である.
・真菌性眼内炎の場合,血清中・硝子体液中のβ-D-グルカンが高値となり補助診断として有効である.
◆治療方針
A細菌性眼内炎
軽症例を除き,細菌性が疑われればすみやかに硝子体手術を行う.硝子体手術により,眼内から病原体や炎症細胞の除去,眼内への抗菌薬の直接投与,病原体の同定を行う.硝子体手術灌流液にバンコマイシン塩酸塩(10mg/500mL)およびセフタジジム(20mg/500mL)を添加し,術中に眼内を十分に灌流する.抗菌薬の
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