作成グループ名
日本消化器病学会関連研究会 慢性便秘の診断・治療研究会(統括責任者:大草敏史).
作成時期
2017年10月10日に書籍として刊行された.
改訂予定
2022年を目途に日本消化器病学会のガイドライン委員会から「エビデンスに基づいた慢性便秘症診療ガイドライン」が発刊される方針である.
準拠したエビデンスの分類,勧告・推奨の分類など
A.作成手順
慢性便秘症の有病率は高く,日常診療において遭遇する機会が多い症状であるが,これまで明瞭な指針はなく作成は急務であった.2014年に日本消化器病学会附置研究会として慢性便秘の診断・治療研究会を発足し,暫定的に本ガイドラインが作成された.本ガイドラインは「第1章 定義・分類・診断基準」,「第2章 疫学」,「第3章 病態生理」,「第4章 診断」,「第5章 治療」で構成され,第5章は治療に関して14のCQを設定している.CQの文言をキーワードとして,英語論文はPubMedを,日本語論文は医学中央雑誌を用いて学術論文の検索が行われ,得られた文献のエビデンスを評価し,ステートメントおよびエビデンスレベルと推奨度を策定している.
B.エビデンス総体の評価方法
CQに対して収集し得た各論文に対して,アウトカムごと,研究デザインごとの蓄積された複数の論文の結果をまとめ,エビデンスの質を決定している.
A:質の高いエビデンス(High)
真の効果がその効果測定値に近似していると確信できる.
B:中程度の質のエビデンス(Moderate)
効果の推定値が中程度信頼できる.真の効果は,効果の効果推定値におおよそ近いが,それが実質的に異なる可能性もある.
C:質の低いエビデンス(Low)
効果推定値に対する信頼は限局的である.真の効果は,効果の推定値と,実質的に異なるかもしれない.
D:非常に質の低いエビデンス(Very Low)
効果推定値がほとんど信頼できない.真の
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