頻度 あまりみない
治療のポイント
・適切な病歴聴取と診断に基づき,ドキシサイクリンによる治療が原則である.
・髄膜炎や心筋炎を伴うライム病では,点滴静注による治療としてセフトリアキソンが選択される.
◆病態と診断
A病態
・ライム病は主にBorrelia burgdorferiによって引き起こされる感染症である.
・回帰熱は主にBorrelia hermsiiによる古典的回帰熱と,1995年に日本で発見されたBorrelia miyamotoiによる新興回帰熱(BMD:Borrelia miyamotoi diseases)に大別される.前者は輸入感染症,後者は国内での報告もある.
・鳥類やげっ歯類が保菌するBorrelia属(梅毒と同じスピロヘータ属)を,主にヒメダニ・シラミ(重症化する傾向あり)が媒介する古典的回帰熱と,シュルツェマダニが媒介する新興回帰熱・ライム病がある.
・古典的回帰熱はヨーロッパ
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