診療支援
治療

神経筋疾患の免疫グロブリン大量静注(IVIg)療法
intravenous immunoglobulin(IVIg)in neuromuscular disorders
中辻裕司
(富山大学教授・脳神経内科)

GL慢性炎症性脱髄性多発根ニューロパチー,多巣性運動ニューロパチー診療ガイドライン2013

GLギラン・バレー症候群,フィッシャー症候群診療ガイドライン2013

GL重症筋無力症―ランバート・イートン筋無力症候群診療ガイドライン2022

◆治療方針

 IVIg療法は,ヒト血液から精製したポリクローナルIgGである免疫グロブリン製剤を投与する治療法である.わが国でIVIgが保険適用となっている神経筋疾患としては慢性炎症性脱髄性多発根ニューロパチー/多巣性運動ニューロパチー,ギラン・バレー症候群,重症筋無力症,視神経炎,多発性筋炎・皮膚筋炎,好酸球性多発血管炎性肉芽腫症における神経障害があげられる.複数のグロブリン製剤が上市されているが,各製剤で保険適用疾患が異なる.作用機序としてFc受容体の阻害作用,補体活性の抑制作用,抗イディオタイプ抗体による自己抗体の中和作用,炎症性サイトカインの抑制などがあげ

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?