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GL頭痛の診療ガイドライン2021
治療のポイント
・急性期治療(薬物治療)と予防療法(薬物治療・非薬物治療)に分けられる.
・急性期治療は,アセトアミノフェンとNSAIDsが基本だが,筋弛緩薬(チザニジン)を用いることもある.
・予防療法は,慢性緊張型頭痛(15日以上/月)では,三環系抗うつ薬のアミトリプチリンを用いる.反復性緊張型頭痛(15日未満/月)では,頭痛体操やマッサージを勧める.
◆病態と診断
A病態
・緊張型頭痛の病態はいまだ不明であるが,反復性緊張型頭痛は末梢性感作,慢性緊張型頭痛は中枢性感作の関与が指摘されている.
B診断
・緊張型頭痛の診断は,国際頭痛分類第3版に準拠して行い,頭痛の頻度や持続時間などにより,反復性(稀発・頻発)か慢性に分類される.
・頭痛の部位は両側性で,性状は,圧迫,締めつける痛みである.頭痛の強さは,軽度から中等度で,日常的な動作で増悪しない.
◆治療方針
緊張型頭痛治療の目的は,頭痛による日常生活による支障を改善することである.
A急性期治療
緊張型頭痛における急性期治療は,薬物治療が主体となる.
1.頭痛時の対応
Px処方例 下記1)などのNSAIDsや2)を用いる.
●治療の終了の指標 2週間程度継続し,頭痛が軽減したら終了(減量)を促す.慢性緊張型頭痛など頭痛日数が多い場合は,薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)を引き起こす危険があるので,薬剤の飲み過ぎを避けるように指導する.
2.筋緊張時の対応
Px処方例 筋緊張緩和や鎮痛目的に下記を用いる.
チザニジン(テルネリン薬)錠(1mg) 1回1錠 1日1~3回 食後
●治療の終了の指標 2週間程度継続し,筋緊張が軽減した