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GL統合失調症薬物治療ガイドライン2022
治療のポイント
・初回エピソードで重要なことは,精神症症状の出現から治療開始までの期間(精神症未治療期間)を短縮し,すみやかな寛解と機能維持,良好な服薬アドヒアランスを保つことである.
・患者および家族の不安や混乱,困惑といった精神的負担にも注意を向け,長期的な治療も見据えて患者・家族-医療者間の治療関係・信頼関係の構築をはかることが重要となる.
◆病態と診断
A病態
・思春期・青年期に発症し,幻覚,妄想,まとまりのない行動などの陽性症状や,感情鈍麻や自閉傾向などの陰性症状を呈する.また多くに,精神症症状が出現する前から記憶,注意,知覚情報処理などの認知機能の低下が存在する.
・発症率は一般で約0.7%であり,遺伝因と環境因の影響により,ドーパミンなどの神経伝達の異常といった神経シナプスの機能障害が病因として想定されている.
B診断
・陽性症状や陰性