Ⅰ.パニック症
頻度 よくみる
◆病態と診断
・パニック症とは,①突然の予期しないパニック発作が反復し,②発作がないときもまた発作が起こるのではないかと不安になり(予期不安),③そのためにパニック発作が起きそうな場所や状況を避ける(広場恐怖),不安症の1型である.
・青天の霹靂のようにパニック発作が起きることが多いが,過労や寝不足,二日酔いが背景にある場合もある.
・パニック発作とは,突然恐怖心とともに動悸,発汗,息苦しさ,吐き気,めまい感などが強く出現して10分以内にピークに達する発作である.
◆治療方針
A治療方針の概要
鑑別診断が重要で,心疾患,呼吸器疾患,甲状腺機能亢進症,覚せい剤使用,てんかんなどの鑑別は必要である.まず心理教育により本人および家族がパニック症の症状や治療,治る病気であることを十分に正しく理解することが必要である.そのうえで薬物療法や精神療法を丁寧に行う.
B薬物療法
ベンゾジア
関連リンク
- 治療薬マニュアル2024/パロキセチン塩酸塩水和物《パキシル》
- 治療薬マニュアル2024/セルトラリン塩酸塩《ジェイゾロフト》
- 治療薬マニュアル2024/ロフラゼプ酸エチル《メイラックス》
- 治療薬マニュアル2024/ロラゼパム《ワイパックス》
- 治療薬マニュアル2024/エスシタロプラムシュウ酸塩《レクサプロ》
- 今日の治療指針2024年版/双極症,躁状態
- 今日の治療指針2024年版/難治性うつ病(治療抵抗性うつ病)
- 今日の診断指針 第8版/パニック症
- 今日の精神疾患治療指針 第2版/軽症うつ病あるいはメランコリー親和型うつ病
- 今日の精神疾患治療指針 第2版/児童・青年期の不安症・強迫症・心的外傷後ストレス障害