診療支援
治療

骨・軟部腫瘍(良性)
bone and soft tissue tumors(benign)
今西淳悟
(帝京大学准教授・整形外科学)

頻度 ときどきみる

GL軟部腫瘍診療ガイドライン2020改訂第3版

治療のポイント

・良性骨腫瘍は,無症状で骨折リスクが低ければ経過観察でよい.

・軟部腫瘍では異型脂肪腫様腫瘍,骨腫瘍では骨巨細胞腫などの中間悪性群があり,良性腫瘍より強度の高い治療を要する.

・典型的所見を有するもの以外は,悪性や中間悪性の可能性を考え安易に切除や生検をしない.

・診断がはっきりしない症例は専門医に相談する.

◆病態と診断

A病態

・良性腫瘍は医療機関を受診していない場合が多く,実際の頻度は不明である.

・良性軟部腫瘍は,脂肪腫,神経鞘腫,血管腫の頻度が高い.神経・血管系の腫瘍は痛みを伴うことが多いが,それ以外のものは腫瘤感以外の症状がないことが多い.

・良性骨腫瘍は,骨軟骨腫(外骨腫),内軟骨腫,非骨化性線維腫の頻度が高い.類骨骨腫を除けば,腫瘍自体は無症状のことが多い.切迫骨折や病的骨折を生じれば,痛みを伴う.骨軟骨腫の突出

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