◆病態と診断
A学会での主なトピックス
1.がんゲノム医療
FoundationOneに加え,2022年にはFoundationOne Liquidも保険適用となり,全科的にがんゲノム医療を推進する機運が高まっており,多くの学会で個別化医療に関する話題が取り上げられている.泌尿器科領域においても,BRCA1/2遺伝子異常を有する転移性去勢抵抗性前立腺癌に対してPARP(poly ADP-ribose polymerase)阻害薬であるオラパリブが使用可能となっており,がんゲノム医療が実臨床の場において広く実践されつつある.しかし,非侵襲的に時系列解析も可能であり,より理想的な個別化医療推進の手段として期待されているリキッドバイオプシーに,実臨床への還元という視点では特筆すべきブレークスルーはなく,今後の発展が期待される.
B疾患
1.前立腺神経内分泌癌
前立腺癌の1%程度を占めるまれな疾患とされて