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ニュートピックス
・フローサイトメトリー法(FCM)を用いた尿中有形成分分析装置による尿中細菌形態情報などで,尿路感染症(UTI)症例の抗菌薬選択の目安になる可能性が示唆された.
治療のポイント
・急性単純性膀胱炎は,閉経前と閉経後で選択される抗菌薬に違いがある.複雑性膀胱炎では,尿路や全身の基礎疾患の正確な把握と適切な尿路管理が必要であり,抗菌薬治療はむしろ補助的となる.
◆病態と診断
A病態
・原因は直腸常在菌による上行性尿路感染であり,臨床症状は頻尿,排尿痛,尿混濁,残尿感,膀胱部不快感などであり,通常,発熱は伴わない.
・単純性膀胱炎:下部尿路に限定され,通常,基礎疾患や解剖学的・生理学的異常のない患者に生じる.一般的に使用されている抗菌薬に感受性のある病原体によって引き起こされることが多い.
・複雑性膀胱炎:上部尿路感染症の併発,複数の薬剤耐性尿路病原体,または特別な配慮を要する患者(尿路の解剖学的または生理学的異常,膀胱留置カテーテル,悪性腫瘍,糖尿病)に生じる.
・急性単純性膀胱炎は,男性ではまれであり,包茎を有する場合などに生じることがある.
B診断
・急性細菌性膀胱炎の診断には,排尿症状があり,尿沈渣で膿尿(白血球≧5/HPF)が認められる患者において,清潔な採尿検体から10,000以上のコロニー形成単位(CFU)/mLの単一尿路病原体が分離される.グラム陰性桿菌が約80%を占め,そのうち約90%はE. coliである.その他のグラム陰性桿菌としてP. mirabilisやKlebsiella属が認められる.グラム陽性球菌は約20%に認められ,なかでもS. saprophyticusが最も多く,次いでその他のStaphylococcus属,Streptococcus属,Enterococcus属などが分離される.
◆治療方針
閉経前女性においてもグラム陰性菌における
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