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GL接触皮膚炎診療ガイドライン(2020)
治療のポイント
・接触皮膚炎の治療は,原因物質との接触を中止することと,ステロイド外用薬の十分な外用である.
・アレルギー性接触皮膚炎の原因検索には,十分な問診と皮疹分布から関与が疑われるものについての皮膚テストが必須である.
・パッチテストの際には,患者が使用していた持参品とともにJapanese baseline series(JBS)2015(図)を貼付することが重要である.
・光パッチテスト,オープンテスト,プリックテストが必要な場合もある.
◆病態と診断
A病態
・接触皮膚炎とは,外来性の刺激物質やアレルゲン(ハプテン)が皮膚に接触することによって発症する湿疹性の炎症反応を指す.
・刺激性接触皮膚炎,アレルギー性接触皮膚炎,日光が増悪因子となる光接触皮膚炎(光毒性接触皮膚炎,光アレルギー性接触皮膚炎),アレルゲンの経皮吸収が続くことにより皮疹が拡大する接触皮膚炎症候群,経皮以外の経路から体内に入ったアレルゲンが増悪因子となる全身性接触皮膚炎に分類される.
B診断
・ステロイド外用薬などによる対症療法で改善しない湿疹病変は,接触皮膚炎を疑い,原因検索をする.
・アレルギー性接触皮膚炎を疑った場合,パッチテストが必須である.問診から疑われた持参品とともにJBS2015(図)を貼付する.背部に48時間密閉後,剥がして48,72,144時間後にICDRG基準に基づいて判定する.標準以外の試薬は適切な基剤により適切な濃度に希釈して作製する必要がある.感作性や刺激性が強いアレルゲンではオープンテストを行う.
・露光部を主体とする湿疹の原因検索には,2列にパッチテストを行い,24時間後に剥がした際に1列のみに2/3MED程度のUVAを照射して48時間後に判定する光パッチテストが必要である.
・食物やラテックスによるprotein contact d