頻度 あまりみない
治療のポイント
・蜂窩織炎との鑑別が重要であり,皮膚所見,試験穿刺や切開,画像検査などで鑑別する.
・抗菌薬投与とすみやかな外科的デブリードマンを行う.
◆病態と診断
A病態
・皮下脂肪組織にある浅筋膜を病変の主座とする重症軟部感染症で,四肢が好発部位である.陰部発症例は,フルニエ壊疽とよばれる.
・グラム陽性球菌,連鎖球菌,嫌気性菌などが起因菌となるが,重症例ではA群β溶連菌やVibrio vulnificusが起因菌として重要である.
B診断
・皮膚所見:著しい疼痛を伴う紫斑が特徴である.病初期では蜂窩織炎との鑑別が困難であるが,急激な経過で血疱,壊死が出現することが診断のポイントである.血液検査で算出するLRINEC(Laboratory Risk Indicator for Necrotizing Fasciitis)スコアが両者の鑑別に参考となる.
・罹患部の穿刺液をグラム染色し