頻度 よくみる
GL皮膚悪性腫瘍診療ガイドライン第3版(2022)
ニュートピックス
・抗PD-1抗体のセミプリマブを有棘細胞癌に対して術前アジュバントとして用いた第Ⅱ相試験では,約半数で病理学的完全奏効が得られた.
治療のポイント
・皮膚癌の種類,部位,進行度,年齢,患者の希望に応じて治療を選択する.
・手術療法を中心として,外用療法,放射線療法,化学療法などの治療法を適宜組み合わせる.
◆病態と診断
・主な皮膚癌は以下の通りであり,一般に生検によって病理組織学的に診断する.なお,皮膚悪性リンパ腫(→),悪性黒色腫(→)は別項に譲る.
A日光角化症
・顔面など露光部を中心に角化性紅斑やびらんが出現し,しばしば多発する.
・表皮基底層を中心に異型な表皮角化細胞がみられ,有棘細胞癌の前癌病変とされる.
Bボーエン病
・四肢を中心に赤褐色の角化性紅斑が出現する.
・異型を伴う表皮角化細胞が表皮ほぼ全層にみられ,有棘細胞癌