頻度 よくみる
治療のポイント
・生理的黄疸は生後2~3日で出現し,4~6日でピークアウトするのが一般的.発症時期や値がこれを逸脱したものは病的黄疸と考える.
・24時間以内の肉眼的黄疸はすべての児においてハイリスクである.
・治療の目的はビリルビン脳症を防ぐことにあり,病的黄疸を見逃さないことが重要.
・特にリスクの高い早産児は「早産児ビリルビン脳症(核黄疸)診療の手引き(2020)」に従い慎重に管理すべきである.
◆病態と診断
A病態
・ビリルビンの過剰産生(生理的多血,胎児赤血球寿命の短さ),処理能力の未熟性(グルクロン酸転移酵素の低活性),腸肝循環亢進(腸管でのビリルビンの再吸収亢進)により,血液中の間接ビリルビンが上昇しやすいことが新生児の特徴.
・閉鎖性出血(頭血腫,帽状腱膜下出血など),溶血性疾患(血液型不適合,球状赤血球症など)が加わると黄疸が重症化しやすい.
・アルブミンと結合していない間接