頻度 よくみる
治療のポイント
・治療は食事指導と鉄剤投与である.
・鉄剤投与後に末梢血検査にて貧血が改善したあともすぐには鉄剤投与を中止せず,貯蔵鉄(フェリチン値)の回復を確認後に中止する.
・鉄剤投与中止後に再燃する場合は,メッケル憩室からの慢性消化管出血などを考慮すべきである.
・鉄剤を投与しても改善しない場合,サラセミアや異常ヘモグロビン症に加え,慢性炎症を鑑別するとともに,内服のアドヒアランスを確認する.
◆病態と診断
A病態
・鉄需要が増える成長期に,鉄を十分に摂取しないと発症する.
・早産児は正期産児に比べエリスロポエチン産生能も低く,貯蔵鉄も少ないため鉄欠乏性貧血となりやすい.
・正期産児であっても,母乳栄養児で離乳食摂取が進まない場合,鉄欠乏性貧血となる.
・牛乳は鉄の含有量が0.1~0.2mg/dLと少なく,Caを大量に摂り続けることによって,消化管からの鉄吸収が阻害されるため,幼児・学童期
関連リンク
- 治療薬マニュアル2024/溶性ピロリン酸第二鉄《インクレミン》
- 治療薬マニュアル2024/クエン酸第一鉄ナトリウム《フェロミア》
- 治療薬マニュアル2024/乾燥硫酸鉄《フェロ・グラデュメット》
- 治療薬マニュアル2024/フマル酸第一鉄《フェルム》
- 今日の治療指針2024年版/クエン酸第一鉄ナトリウム
- 今日の治療指針2024年版/鉄欠乏性貧血
- ジェネラリストのための内科診断リファレンス 第2版/3 小球性貧血・鉄欠乏性貧血
- 今日の皮膚疾患治療指針 第5版/ヘモクロマトーシス
- 新臨床内科学 第10版/【2】鉄欠乏性貧血
- 今日の診断指針 第8版/鉄欠乏性貧血
- 今日の小児治療指針 第17版/鉄欠乏性貧血