診療支援
治療

8.便通異常症診療ガイドライン2023―慢性便秘症



作成グループ名

 編集:日本消化管学会.

 協力学会:日本消化器病学会,日本消化器内視鏡学会,日本大腸肛門病学会.


作成時期

 2023年7月13日書籍として刊行された(南江堂).


改訂予定

 予定なし.


準拠したエビデンスの分類,勧告・推奨の分類など


A.作成手順

 慢性便秘症の有病率は高く,日常診療において遭遇する機会が多い症状である.2017年に日本消化器病学会関連研究会 慢性便秘の診断・治療研究会により本邦初の「慢性便秘症診療ガイドライン2017」が刊行された.その後,2018年1月には胆汁性トランスポーター阻害薬であるエロビキシバット,2018年9月には浸透圧性下剤であるラクツロース製剤およびマクロゴール4000が慢性便秘症に対して保険適用となるなど,ガイドラインの改訂が待望されていた.本ガイドラインは第1章「定義・分類・診断基準」,第2章「疫学」,第3章「病態生理」,第4章「診断検査」,第5章「内科的治療」で構成され,Clinical Question(CQ)15,Future Research Question(FRQ)2,Background Question(BQ)30のクエスチョンを設定している.CQとFRQの文言をキーワードとして,英語論文はPubMed,日本語論文は医学中央雑誌を用いて,BQはハンドサーチにより学術論文の検索が行われた.得られた文献のエビデンスを評価し,CQに関しては「推奨文」と「解説」が,FRQとBQに関しては「回答文」と「解説」が作成された.CQに関しての推奨の強さは,作成委員会でのDelphi法による審議で決定されたが,エビデンスが十分でないCQには推奨度をつけない方針とされている.


B.エビデンス総体の評価方法

 クエスチョンに対して収集し得た各論文に対して,アウトカムごと,研究デザインごとの蓄積された複数の論文の結果をまとめ,エビデンスの質を決定

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