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診断

11 発熱

体温測定

腋窩温や鼓膜温は簡便であり頻用されるが,深部体温と比較して信頼性が低いことに注意する.

腋窩温で37.5℃以上を発熱,38℃以上を高熱と定義することが多い.

健常者では早朝に比べ夕方に体温は1.0℃高くなるため,夕方に37.5℃(腋窩温)までは病的意義は乏しい.

朝方に37.0℃(腋窩温)ある場合や1日の体温変動が1℃以上の場合は発熱の可能性がある.

女性では黄体期や経口避妊薬内服中は0.5℃の体温上昇がみられる.

高齢者では0.5℃ほど体温は低く,日内変動も小さい.

主観による腋窩温>37.5℃の予測

額よりも頸部や腹部の熱感のほうが信頼性は高い.


腋窩温と鼓膜温,直腸温,口腔温

健常者体温の範囲(平均値と±2SDの値を示す)


表在温の深部体温との比較


腋窩温の信頼性

外環境や発汗,皮膚との接触具合などの影響で低値になることがあるため,直腸温ついで口腔温の信頼性が高い.

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