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診断

17 下血

上部消化管出血による下血

若年者,上部消化管出血の既往,心窩部痛,黒色便,BUN/Cr比高値は上部消化管出血の可能性を高くする.

大量鮮血便は下部消化管からの出血が多いが,血行動態が不安定な場合は上部消化管出血を疑う.

便中に凝血塊があれば下部消化管出血と考える.

上部消化管出血を示唆する所見(下部消化管出血との比較)

タール便は50-200mLの自己血を飲用すると認められる〔JAMA. 1939;113(25):2232, Am. J. M. Sc. 1942;203:409-12.〕.上部消化管からの大量の出血では4時間後には鮮血を下血し,出血が止まっていても20-24時間後にタール便となり5日ほどは血便が続く可能性がある〔Am. J. M. Sc. 1942;203:409-12.〕.

盲腸からの出血は鮮血便,タール便のいずれもありうる〔Gut. 1964 Feb;5(1):77

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