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25 虚血性大腸炎・急性腸間膜虚血

虚血性大腸炎

大腸虚血で最も多く,自然治癒が期待できる病態である.

左半結腸が虚血に陥り,左腹痛~下腹部痛に続き24時間以内に下血する.

血便を伴わない腹痛,腹膜刺激徴候,右半結腸の病変,高LDH血症,腹水や腸管拡張がある場合は広範な腸管壊死のリスクが高く,外科的処置が必要となることがある(急性腸間膜虚血).

大腸癌による腸管狭窄が口側の腸管拡張・壁伸展を介して虚血性大腸炎を惹起することもある.

ほとんどの症例は一過性の良性疾患であるが,0.6%で腸管壊死が,2.8%で腸管狭窄が起こる〔Dig Dis Sci. 2012 Jun;57(6):1652-9. PMID:22383082〕.


虚血性大腸炎の発症年齢(n=445)

67%が女性である.


大腸虚血(虚血性大腸炎や急性腸間膜虚血)のリスク要因

若年者の虚血性大腸炎は喫煙者に多い〔Dig Dis Sci. 2012 Jun;57

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