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9 急性心筋炎

急性心筋炎の疫学

急性心筋炎は心臓性突然死の原因として重要である.

原因としてはウイルス性が多いと推測されているが,血清抗体価で原因ウイルスが同定できることは少ない.

心筋炎は急性心筋炎と慢性心筋炎に分類され,急性心筋炎のなかでも発症早期に重篤化するものを劇症型心筋炎とよぶ.

劇症型心筋炎の死亡率は成人で29[0-48]%,小児で31[0-51]%である〔Am J Cardiol. 2019 Dec 15;124(12):1954-60. PMID:31679645〕.

40歳以下の心臓性突然死の12%が急性心筋炎による〔Am Heart J. 2020 Feb;220:29-40. PMID:31765933〕.


原因

原因にはウイルス感染症,細菌感染症(ジフテリア,黄色ブドウ球菌感染症,ライム病,エーリキア症),寄生虫感染症(バベシア症),トリパノソーマ症,毒素〔アルコール,放射線

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