診療支援
診断

4 結核総論

結核の疫学

日本における結核の罹患率は低下してきているが,先進国のなかではまだ高い.

免疫能が低下している高齢者で特に多いが,若年者に起こることも珍しくはない.

塗抹陽性の結核患者との接触歴があれば新規感染のリスクが高い.

成人では感染から年余を経て発症する二次結核の頻度が高く,発症リスク(糖尿病,末期腎不全,アルコール使用障害,悪性腫瘍,免疫抑制薬使用,HIV感染など)が重要である.

結核の既往がある場合は1951年以降に6か月以上の治療歴があるかどうかが重要である.

結核の罹患率

年齢階級別結核罹患率(2020年)

他者への感染のリスク

再発のリスク

再発は2.26(1.87-2.73)/100人年で,治療終了後1年未満では4.01(2.51-6.40)/100人年,1-2年で2.36(1.79-3.11)/100人年,2年を超えると1.82(1.37-2.42)/100人年とな

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?