診療支援
診断

1 呼吸困難・呼吸不全

呼吸困難の鑑別診断

肺炎は年齢を問わず呼吸困難を呈する代表的疾患である.

若年者に多い呼吸困難の原因として気管支喘息,自然気胸,過換気症候群が,高齢者に多い原因として心不全,慢性閉塞性肺疾患(COPD)がある.

呼吸困難の原因は心疾患と肺疾患が多いが,上気道閉塞,神経筋疾患,貧血も考える必要がある.

仰臥位よりも座位で呼吸状態が悪化すれば,卵円孔開存などによるPlatypnea-Orthodeoxia症候群を考える.

救急外来における呼吸困難の原因疾患内訳

少量の胸水貯留の場合は胸水貯留を来す疾患(心不全,肺炎,肺塞栓症など)が呼吸困難を引き起こしている可能性が高いが,胸水貯留が大量になると原疾患が何であれ無気肺を合併して呼吸困難を呈しうる.


労作時よりも安静時に強い呼吸困難感は,一般的には心因性疾患を示唆するが,Lambert-Eaton症候群も鑑別に加えるべきである.

閉塞性肺障害で

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