診療支援
診断

3 慢性咳嗽

急性咳嗽

発症から3週間以内の急性咳嗽は気道感染症が原因であることが多い.

咳嗽が3-8週間継続するものを遷延性咳嗽,8週間以上継続するものを慢性咳嗽とよび,感染症以外の病態の可能性が高くなる.

咳嗽の期間と原因疾患

急性上気道炎の罹患頻度

急性上気道炎による咳嗽の持続期間(n=145)


遷延性咳嗽・慢性咳嗽

喫煙者ではsmoker’s coughを考え,まずは禁煙させる必要がある.

一過性の発熱・咽頭痛・鼻水で始まる遷延性咳嗽では感染後咳嗽を考えるが,百日咳や咳喘息の可能性も検討する必要がある.

喫煙者とACE阻害薬内服者を除く慢性咳嗽患者において,胸部X線写真が正常であれば咳喘息,上気道咳症候群,逆流性食道炎であることが多い.

喫煙者では肺癌による咳嗽と,(喀痰が多い場合は)慢性気管支炎を念頭におく必要性があるが,圧倒的に多いのは喫煙刺激によるsmoker’s coughである.

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