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診断

8 Wernicke脳症

Wernicke脳症の臨床所見

古典的三徴〔意識障害,眼球運動障害(外眼筋麻痺,眼振,前庭眼球反射消失),小脳失調〕は揃わないことのほうが多い.

食事不摂生,眼球運動障害,小脳失調,意識障害のうち2つ以上を満たせばWernicke脳症を疑うべきである.

末梢神経障害,高心拍出性心不全を伴うこともある.

Wernicke脳症の疫学

アルコール性は中年男性に多いが,若年女性では妊娠悪阻や過剰な食事制限による発症が多い.

上部消化管手術後,尿中排泄を促進する利尿剤投与〔Am J Med. 1991 Aug;91(2):151-5. PMID:1867241〕,代謝が亢進する甲状腺中毒症〔J Gen Intern Med. 2008 Jan;23(1):106-9. PMID:18026802〕もリスク要因である.


アルコール性Wernicke脳症の臨床所見


非アルコール性のWernick

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