【ニキビ様皮疹とは】毛孔一致性の面皰(角栓形成と脂腺増大),丘疹(数mm大の盛り上がり)や膿疱(表皮内の好中球集簇)を形成した状態である.脂腺性毛包(脂腺の発達した毛包)を中心に発生する.ニキビ様皮疹は,脂腺性毛包の多い顔面,前胸部,上背部に好発する.
【顔面にニキビ様皮疹をみたら】顔面は常に露出する部位であるため,顔面のニキビ様皮疹はQOLの低下に直結する.尋常性痤瘡(いわゆるニキビ)が最も頻度が高い疾患であるが,それ以外にも次の疾患・病態を鑑別に考えて診療にあたる.疾患ごとの病態に合わせた治療方法の選択を行うことが重要である.
1.痤瘡(ニキビ)
①尋常性痤瘡,集簇性痤瘡,囊腫性痤瘡,劇症型痤瘡,②新生児痤瘡.
2.炎症性付属器疾患
①酒皶(丘疹膿疱型酒皶,酒皶性痤瘡),②顔面播種状粟粒性狼瘡,③好酸球性膿疱性毛包炎.
3.腫瘍性・面皰形成性疾患
①汗管腫,②稗粒腫,③Favre-Racouc