【概説】抗ウイルス外用薬にはビダラビン,アシクロビル,イミキモドなどがある.ビダラビンは単純ヘルペスウイルス(HSV:herpes simplex virus)感染症および帯状疱疹(VZ:varicella-zoster)に,アシクロビルはHSV感染症に,またイミキモドはヒトパピローマウイルス(HPV:human papillomavirus)6/11感染の尖圭コンジローマに使用可能である(表3-7)図.イミキモドの詳細説明は他項(→,「イミキモド」の項参照)に譲り,本項ではビダラビンおよびアシクロビルについて解説していく.
Ⅰ ビダラビン (Ara-A:vidarabine)
【概説】Ara-Aは核酸塩基のアデニンのアナログである.Ara-Aは細胞由来のチミジンキナーゼ(TK)によって一リン酸化されてAra-AMPとなり,次いで二リン酸塩Ara-ADP,三リン酸塩Ara-ATPとなる.Ara