【概説】レチノイド外用薬(アダパレン)は日本では2008年に薬価収載され,同年,日本皮膚科学会の「尋常性痤瘡治療ガイドライン」で炎症性痤瘡や面皰の治療薬として推奨された.アダパレンは化学構造上,レチノイドとは異なるが,レチノイン酸受容体に結合し毛包上皮細胞の角化を抑制することで面皰を減少させ,抗炎症作用を有するといったレチノイド様作用を示すことからレチノイド外用薬とされる.これまでのレチノイド外用薬より軽症ではあるが,乾燥や紅斑,刺激感などがアダパレン使用によりみられることがあり,処方時に副作用や使用方法を患者に説明しておくことが大切である.
【薬剤】現在,日本で承認され発売されているアダパレンには0.1%アダパレンであるディフェリンゲルと,アダパレン0.1%と過酸化ベンゾイル2.5%の合剤であるエピデュオゲルがある.ちなみに過酸化ベンゾイルはアクネ桿菌に殺菌的に作用するが,耐性菌ができない
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