病態
線状IgA水疱性皮膚症(LABD:linear IgA bullous dermatosis)は表皮基底膜部に対するIgA自己抗体によって生じる自己免疫性水疱症である.緊満性水疱や紅斑上に環状配列する小水疱がみられることが多い.
【頻度】40歳をピークとする成人型と10歳未満の小児型がある.発症頻度は100万人あたり0.5~2.3人と報告されている.性差は小児では男児にやや多い傾向があり,成人では男女ほぼ同等である.
【病因・発症機序】表皮基底膜部に対するIgA自己抗体による自己免疫学的機序により基底膜部の接着障害を生じると考えられている.IgA自己抗体の標的抗原は多様性がある.1M食塩水剝離皮膚を用いた蛍光抗体間接法で,表皮側に反応するlamina lucida型と,真皮側に反応するsublamina densa型に分類される.さらに,その両者に反応がみられる鏡像(mirror ima
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