病態
ムチンは,細胞外基質の成分で,酸性ムコ多糖(グリコサミノグリカン:GAG)からなる不溶性の粘液で,線維芽細胞から産生される.
【病因・発症機序】明らかな病因は不明だが,IL-1やTNF-α,TGF-βといったサイトカインが線維芽細胞を刺激することで,過剰に産生されたムチンが,膠原線維間に沈着し,浮腫や膠原線維の膨化,断裂を生じて症状を引き起こすと考えられている.
【臨床症状】表皮変化の少ない,非圧痕性の浮腫を認め,熱感,疼痛などの炎症所見は通常伴わず,症状により,丘疹や結節,局面,腫瘤などを形成する.
【病理組織学的検査】ムチンは,主に真皮に沈着する.HE染色では空隙としてみられ,特殊染色のアルシアンブルー(Alb)染色(pH 2.5)で青色,トルイジンブルー染色で赤紫色の異染性を示し,コロイド鉄で青色を示す.現在では,ムチンの構造が明らかになり,各種ムチン抗体による免疫染色も行われている
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