病態
皮膚を原発臓器とするB細胞リンパ腫で,原則としては,診断時に皮膚外病変のないものと定義される.いくつかの病型が含まれているが,原発性皮膚辺縁帯B細胞リンパ腫(PCMZL),原発性皮膚濾胞中心リンパ腫(PCFCL),原発性皮膚びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(PCDLBCL)の3つが代表的であり,まれな病型として,血管内大細胞型B細胞リンパ腫(IVLBCL),EBV陽性皮膚粘膜潰瘍(EBVMCU)が含まれる.病型が予後に直結し,PCMZL,PCFCL,EBVMCUは予後良好であり,PCDLBCL,IVLBCLは予後不良である.
【頻度】本邦では,皮膚リンパ腫の10%程度を占める.
診断
【鑑別診断で想起すべき疾患】肉芽腫性疾患や良性・悪性腫瘍,内臓癌の皮膚転移,感染症,潰瘍を形成する疾患など鑑別は多岐にわたる.
【臨床症状からの診断】①PCMZL,PCFCL,PCDLBCLは単発ないし多発する紅