診療支援
治療

足白癬,爪白癬,手白癬,白癬疹
Tinea pedis,unguium and manuum,Trichophytid
常深 祐一郎
(埼玉医科大学教授)

Ⅰ 足白癬,爪白癬,手白癬

病態

 白癬は,白癬菌が皮膚の角層およびその特殊形である毛や爪に寄生する感染症である.

【白癬の分類】白癬は部位によって頭部白癬,生毛部白癬(顔面白癬,体部白癬,股部白癬),手白癬,足白癬,爪白癬に分類され,治療方針の選択に有用である.

【臨床症状】①足白癬:趾間の浸軟や鱗屑(趾間型)(図28-5),足底の鱗屑や小水疱(小水疱型)(図28-6),過角化(角質増殖型)(図28-7)がみられる.趾間型や小水疱型が多く,角化型は少ない.②手白癬:指間型,小水疱型(図28-8),角質増殖型に分けられるが,片側性のことが多く,小水疱型と角化型が多い.自己の足白癬を感染源として手白癬を生じることが多いとされ,片側性手白癬と両側性足白癬でtwo feet-one hand syndromeといわれることもある.③爪白癬:爪甲の肥厚や混濁が遠位や側面から始まる遠位側縁爪甲下爪真

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