病態
表31-3図に示すように縮毛症,連珠毛,捻転毛,陥入性裂毛,結節性裂毛などの毛髪の形態異常があり,それぞれ病態が異なる.また毛髪の色素異常として表31-4図に示す疾患がある.毛髪のみの非症候性と他症状を伴う症候性がある.
診断
【毛髪異常のチェックポイント】①幼少時期からの毛髪成長や色の異常.②毛髪の脆弱性の有無.③毛髪のねじれ,縮れ,結節,太さの変化.④家族歴の有無.⑤毛髪以外の症候の有無.
【診断のポイント】①毛成長の遅延:2~3歳頃までの間に1度も髪の毛を切る必要がないといった病歴.②家族歴の確認.③形態異常:肉眼的,光学顕微鏡で周期的な太さの変化や捻転,結節,陥入の確認.④毛髪色素異常:発症年齢や色調の確認.⑤色素異常の罹患部位:全頭性,局在性など.⑥毛髪異常に付随する症候の確認.
【必要な検査とその所見】①光学顕微鏡:肉眼的な縮毛症状に加えて,顕微鏡下での不規則なねじれや毛軸に沿