1.現在の病状・病態
感染症,悪性腫瘍,外傷,大動脈瘤,産科疾患などの基礎疾患では,血中に大量に流入する組織因子(tissue factor;TF)により止血系が急激に著しく活性化され,全身性の細小血管に微小血栓を形成する.その結果,血小板や凝固因子が大量に消費されるとともに,プラスミノゲンアクチベーター(plasminogen activator;PA)などにより線溶系が著しく活性化する病態を播種性血管内凝固(disseminated intravascular coagulation;DIC)といいます.DIC発症原因の種類ならびに強さにより,微小血栓形成部位や血栓量が異なり,血小板数や凝固因子濃度の減少ならびに線溶亢進の程度もさまざまであるため,DICの病態ならびに臨床症状は症例により異なります.著しい凝固因子・血小板数の減少ならびに線溶能の亢進は,種々の出血症状を呈し,出血を制御で