診療支援
検査

尿中トランスフェリン〔Tf〕《尿中マイクロトランスフェリン》   101点
urinary transferrin
藤乘 嗣泰
(獨協医科大学病院教授・血液浄化センター長)
木村 健二郎
(JCHO東京高輪病院名誉院長)

基準値 1.0mg/gCr以下(Tf指数)


測定法 ラテックス凝集比濁法


検体量 早朝尿,随時尿2mL


日数 2~4日


目的 ①糖尿病性腎症の早期診断,②尿蛋白の選択性の判定


Decision Level

●上昇(基準上限以上)

[高頻度・可能性]糖尿病,ネフローゼ症候群(特に微小変化群),慢性腎炎,全身性エリテマトーデス(SLE),関節リウマチ,多発性骨髄腫,脳腫瘍,ウイルス性脳炎,尿路感染,尿細管障害,急性腎障害(acute kidney injury;AKI),βサラセミア,Fanconi症候群 [対策]血中Tfの測定,血糖,尿糖,尿蛋白,尿中微量アルブミン,尿中Ⅳ型コラーゲン,β2-ミクログロブリン,NAGなどの測定.Bence Jones蛋白の有無

●低下

 臨床的意義は少ない


異常値のでるメカニズムと臨床的意義

 Tfは主に肝臓で産生され,鉄の貯蔵・運搬に関与するβ-グロブリン分画に属する鉄結合糖蛋

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