基準値 180~560pg/mL
測定法 RIA(2抗体法)
検体量 血清1mL
日数 3~7日
目的 副甲状腺機能低下症の診断
Decision Level
●10,000pg/mL以上(高度増加)
[高頻度]原発性副甲状腺機能亢進症,慢性腎不全(特に重症透析患者) [可能性]異所性PTH産生腫瘍 [対策]さらにインタクト副甲状腺ホルモン(intact-PTH)を測定する
●560~10,000pg/mL(軽度~中等度増加)
[高頻度]原発性副甲状腺機能亢進症,慢性腎不全,骨軟化症,くる病,EDTA負荷 [可能性]副甲状腺腺腫の穿刺液,偽性副甲状腺機能低下症,副腎皮質ホルモン製剤内服中,吸収不全症候群 [対策]intact-PTHを測定する
●180pg/mL未満(減少)
[高頻度]特発性副甲状腺機能低下症,術後性副甲状腺機能低下症,甲状腺機能亢進症,骨転移を伴う悪性腫瘍,PTH以外の液性因子(たとえばPTHrP)を産生する悪性腫瘍,Ca負荷試験 [可能性]サルコイドーシス,ビタミンD剤内服中の骨粗鬆症患者,Paget病,ビタミンD中毒症,家族性低Ca尿性高Ca血症 [対策]さらにintact-PTHおよびPTHrP-intactを測定する
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
ヒトPTH分子(1-84)のうち,43-68のPTHをトレーサーとした測定法であり,PTH分子の中間部分と完全交差性を認めるが,N末端側(1-44)やC末端側(69-84)とは交差性を認めない.
本法の長所は安定性が高いことであり,採血条件が血清であれ,EDTA血漿であれ,測定結果に差異を認めないし,採血後24時間まで室温放置しても安定である.本法の最小測定限界は50pg/mLであり,健常者の血中PTHを全例測定できる.
PTH-C測定法に比べ腎機能の影響を受けにくいことも利点であり,クレアチニンクリアランス値が40mL/
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