基準値
●妊婦血中E3
・妊娠前期:20~100pg/mL
・妊娠中期:100~10,000pg/mL
・妊娠後期:10,000~40,000pg/mL
●妊婦尿中E3
・妊娠21~24週:6,700~23,700μg/日
・妊娠25~28週:8,250~31,500μg/日
・妊娠29~32週:9,450~33,400μg/日
・妊娠33~36週:11,500~74,200μg/日
・妊娠37~40週:17,400~87,300μg/日
測定法
・血清:ECLIA,RIA
・尿:RIA
検体量
・血清0.4mL
・尿3mL
日数 8~14日
目的 胎児・胎盤機能の評価
NOTE *保険適用:妊娠32週以降の妊婦に適用.32週未満の場合は測定理由の注記が必要.
Decision Level
■血中E3
●高値(主として妊娠中)
[可能性]多胎妊娠,肝疾患(男性) [対策]画像診断や血清生化学検査による診断と原疾患の治療
●低値
[可能性]胞状奇胎,無脳児妊娠,子宮内胎児死亡,胎児赤芽球症,子宮内胎児発育遅延,胎児胎盤機能不全,胎盤サルファターゼ欠損症,胎盤アロマターゼ欠損症,重症妊娠高血圧症候群 [対策]画像診断および産婦人科学的診断と原疾患の治療
■尿中E3値による胎児・胎盤機能
●妊娠32~36週
[警戒値]10~15mg/日 [危険値]10mg/日以下
●妊娠37~38週
[警戒値]15~20mg/日 [危険値]15mg/日以下
●妊娠39~41週
[警戒値]15~25mg/日 [危険値]15mg/日以下
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
E3は,エストラジオール(E2)同様,主として胎盤および卵巣にて合成される.また,妊娠中は胎児副腎にて産生されたアンドロゲンであるデヒドロエピアンドロステロンサルフェート(DHEA-S)は,胎児肝で16α-ヒドロキシラーゼにより16α-OH-DHEA-Sに転換後,胎盤にてE3が合成される.した
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