基準値 11~16%
測定法 酵素法
検体量 血清または血漿で約0.5mL
日数 1~3日
目的 血糖コントロール状態の評価
Decision Level
●11%以下(低値)
[高頻度]血中アルブミン半減期の短縮(甲状腺機能亢進症,ネフローゼ症候群,高度熱傷など) [対策]上記疾患の鑑別,他の血糖コントロール指標との比較
●16%以上(高値)
[高頻度]糖尿病,血中アルブミン半減期の延長(甲状腺機能低下症,肝硬変など) [対策]上記疾患の鑑別,糖尿病の血糖コントロール,他の血糖コントロール指標との比較
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
GAは,アルブミンとグルコースが非酵素的糖化反応(メイラード反応)によって結合して形成するケトアミン(アマドリ化合物)である.この反応は,グルコース濃度および反応時間に依存しており,直前の17日間の血糖値が約50%,その前の17日間が25%,それ以前の血糖値が残りの25%に寄与する.
アルブミンがヘモグロビンよりも血中半減期が短いために,GAは,HbA1cよりも血糖コントロール状態の変化をより迅速かつ敏感にとらえることができ,糖尿病治療開始時の効果判定,不安定型糖尿病の治療評価および妊娠糖尿病などで厳格なコントロールが必要なときの血糖コントロール指標として有用である.日本糖尿病・妊娠学会の研究結果から,母児周産期合併症を抑制するために,妊娠中のGA値が15.8%未満になるように血糖管理することが推奨されている.また,日本透析医学会は,「血液透析患者の糖尿病治療ガイド2012」において,血糖コントロール指標として,HbA1cよりもGAを推奨している.
目標GA値は未確定だが,低血糖リスクの少ない病態ならびに治療法が選択されている場合は20.0%未満,低血糖による心血管疾患リスク増大が危惧される場合は24.0%未満程度を目安にすることが提案されている.
一方,ネ