基準値 25~40秒
測定法 凝固法
検体量 血漿0.4mL(クエン酸加)
日数 即日
目的 ①内因系凝固異常の把握,②ヘパリン投与時のモニター,③トロンビン阻害薬の効果のチェック,④先天性血友病,後天性血友病,ループスアンチコアグラント,von Willebrand病のスクリーニング
Decision Level
●40~55秒(延長)
[高頻度]ヘパリン治療中,肝硬変,肝癌,ビタミンK欠乏症(新生児,母乳栄養児,閉塞性黄疸,下痢,抗菌薬長期投与) [可能性]血友病A,血友病B,DIC,von Willebrand病,ループスアンチコアグラント(LA),第Ⅴ,Ⅷ,Ⅸ因子などに対するインヒビター [対策]クロスミキシング試験,プロトロンビン時間(PT),ヘパプラスチンテスト(HPT),トロンボテスト(TT),DICのチェック,LA,凝固因子活性,von Willebrand因子(VWF)活性,インヒビターの測定
●55秒以上(高度延長)
[高頻度]ヘパリン治療中,非代償性肝硬変,劇症肝炎,ビタミンK欠乏症 [可能性]フィブリノゲン,第Ⅱ,Ⅴ,Ⅷ,Ⅸ,Ⅹ,Ⅺ,Ⅻ因子,高分子キニノゲン(HMWK),プレカリクレインの欠乏症あるいは異常症,DIC,抗リン脂質抗体症候群,後天性血友病,von Willebrand病,ワルファリン治療中,インヒビター [対策]「延長」と同様.原疾患の診断と治療.ビタミンKや不足因子の投与の考慮.投与薬剤(ヘパリン,ワルファリン,抗トロンビン薬など)のチェック
●24秒以下(高度短縮)
[可能性]採血時の組織液混入,採血手技の不具合など
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
血漿に接触相の接触因子(プレカリクレイン,HMWK,第Ⅻ,Ⅺ因子)を活性化する物質(エラジン酸,セライト,カオリンなど)とCaイオン,リン脂質を加え内因系凝固を活性化させフィブリンの析出までを測定する.した
関連リンク
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