抗アミノアシルtRNA合成酵素抗体〔抗ARS抗体〕　　保 190点(包)

anti-aminoacyl-tRNA synthase antibody

和田　琢

（埼玉医科大学リウマチ膠原病科）

三村　俊英

（埼玉医科大学教授・リウマチ膠原病科）

基準値　陰性(25未満)

測定法　ELISA

検体量　血清0.3mL

日数　2～8日

目的　多発性筋炎・皮膚筋炎(PM/DM)の診断の補助

Decision Level

●陽性(25以上)

[高頻度]PM/DM　[対策]PM/DMの診断と治療

異常値のでるメカニズムと臨床的意義

　アミノアシルtRNA合成酵素(ARS)は，細胞質内にてtRNAにアミノ酸を結合させる作用をもつ酵素で，蛋白合成に関与している．PM/DMの特異的自己抗体である抗Jo-1抗体も抗ARS抗体の一種であるが，他の抗ARS抗体として，抗PL-7抗体，抗PL-12抗体，抗EJ抗体，抗OJ抗体，抗KS抗体，抗Zo抗体，抗Ha抗体と合計8つが知られている．そのうち抗Jo-1抗体，抗PL-7抗体，抗PL-12抗体，抗EJ抗体，抗KS抗体の5種類の抗ARS抗体を一括して検出するELISAキットが保険収載された．前記5つの抗体のどれが陽性になっている

初出:臨床検査データブック 2023-2024 発行:2023年1月

収載:医学書院 医療情報サービス（2024年11月7日　掲-ID：ken_05009-23_a007b004c003z0014）