診療支援
検査

抗アセチルコリン受容体抗体〔抗AChR抗体〕   798点
anti-acetylcholine receptor antibody
吉田 佳弘
(日本赤十字社小川赤十字病院リウマチ科部長)
三村 俊英
(埼玉医科大学教授・リウマチ膠原病科)

基準値 陰性〔0.2nmol/L以下(検査キットによっては0.1nmol/L以下)〕


測定法 RIA


検体量 血清0.3mL


日数 5~11日


目的 重症筋無力症(MG)の診断,診断後の経過観察・病勢把握


Decision Level

●陽性

[高頻度]MG [対策]原疾患の診断(電気生理検査など)と治療,胸腺腫有無の検索


異常値のでるメカニズムと臨床的意義

 骨格筋の神経筋接合部のシナプス後膜に存在するアセチルコリン受容体(AChR)に対する自己抗体であり,MGの疾患特異抗体である.抗AChR抗体により補体介在性にAChRが破壊されその数が減少し,シナプス間隙は開大,シナプス壁の単純化が引き起こされ,MG発症につながっていく.また個々の症例においては症状との相関も知られ,MGの診断・鑑別並びに治療効果判定のために測定される.

 本抗体は結合型と阻害型(非結合型)に大別されるが,前者はAChRとα-bunga

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