基準値
・ELISA:陰性(9index未満)
・CLEIA:陰性(9.0U/mL未満)
・IF:陰性
NOTE 判定基準
●ELISA
・9~20 index:判定保留
・20 index以上:陽性
●CLEIA
・9.0~20U/mL:判定保留
・20U/mL以上:陽性
測定法 ELISA,CLEIA,IF
検体量 血清0.5mL
日数 2~8日(ELISA),1日(CLEIA)
目的 類天疱瘡抗原であるBP180に対するIgG自己抗体の検出
NOTE *保険点数:270点,490点(抗デスモグレイン1抗体,抗デスモグレイン3抗体)との同時測定
Decision Level
●陽性〔20 index以上(ELISA),20U/mL以上(CLEIA)〕
[高頻度]水疱性類天疱瘡 [可能性]妊娠性疱疹,瘢痕性類天疱瘡 [対策]皮膚科専門医と相談のうえ,臨床的に瘙痒を伴うじん麻疹様紅斑および緊満性水疱を認め,水疱部生検の病理学的所見として,表皮・真皮基底膜部での裂隙形成,直接蛍光抗体法にて基底膜部へのIgG,C3の線状沈着を確認し,水疱性類天疱瘡の確定診断をする.血清学的には,健常者皮膚を基質とした間接蛍光抗体法にて抗表皮基底膜部IgG抗体を検索する.頻度は低いが,妊娠中あるいは産褥期に生じる妊娠性疱疹においても抗BP180 IgG抗体が陽性となる.瘢痕性類天疱瘡の一部の症例においても抗BP180 IgG抗体が陽性となる
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
BP180(別名:ⅩⅦ型コラーゲン,BPAG2)は,表皮真皮結合において重要な接着装置であるヘミデスモゾームを構成する膜貫通蛋白質である.細胞外領域は,Gly-X-Yの繰り返しアミノ酸配列を有するコラーゲン領域が分断されて認められる.膜貫通領域のすぐ外側に存在する非コラーゲン領域NC16aは,類天疱瘡において主要エピトープが存在する.BP180NC16a組
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