基準値 陰性
測定法 凝集反応(RPR)法,受身凝集反応(TPHA)法,蛍光抗体(FTA-ABS)法,酵素抗体(ELISA)法,その他
検体量 血清0.5mL
日数 2日
目的 梅毒の診断
NOTE *保険点数:15点〔梅毒血清反応(STS)定性〕,34点〔梅毒血清反応(STS)定量・半定量〕,32点(梅毒トレポネーマ抗体定性),53点(梅毒トレポネーマ抗体定量・半定量),134点〔梅毒トレポネーマ抗体(FTA-ABS試験)〕
Decision Level
●陽性
[高頻度・可能性]梅毒患者またはその既往歴 [対策]梅毒は,性的接触または,直接感染で起こる後天性梅毒と,妊娠中の感染母体を介し胎児に感染する先天性梅毒に分類されるため,患者背景を参考にする.新生児の場合には,母親の血清反応の結果をみて判断する.特に梅毒トレポネーマに対するIgM抗体が検出されれば感染が疑われる
●生物学的偽陽性(BFP)
[可能性]非トレポネーマ検査では,全身性エリテマトーデス,関節リウマチなどの膠原病,抗リン脂質抗体症候群,マラリア,発疹チフス,妊娠時,γ-グロブリン異常症などにおいて抗カルジオリピン抗体価は特異的抗原ではないため偽陽性反応を示すことがある.70歳以上では10%が偽陽性となる.一般人口の集団で1%程度はBFPを示すとされている [対策]トレポネーマ検査での確認が必要である
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
梅毒血清検査は非トレポネーマ抗体検査〔トレポネーマ(TP)由来でない脂質(カルジオリピン:CL)抗原による方法〕とTP由来の抗原を用いるトレポネーマ検査に大別される.
非トレポネーマ抗体検査はSTS(serological test for syphilis)と呼ばれ,ガラス板(venereal disease research laboratory:VDRL)法,RPR(rapid plas
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