診療支援
検査

ヒト免疫不全ウイルス〔HIV〕抗体  
human immunodeficiency virus antibody
貞升 健志
(東京都健康安全研究センター・微生物部長)

基準値

ELISA法・CLIA法・IC法などのスクリーニング検査を実施し,陽性(判定保留含む)の場合,HIV-1/2抗体確認検査(確認IC法)またはHIV-1核酸定量検査による確認検査を実施する

●スクリーニング検査

・ELISA法,CLIA法,CLEIA法,ECLIA法,IC法(抗原抗体同時):陰性

●確認検査

・確認IC法(抗体):陰性

・HIV-1核酸定量検査(RNA):検出せず


測定法

・スクリーニング検査:ELISA法,CLIA(CLEIA,ECLIA)法,IC法

・確認検査:確認IC法,HIV-1核酸定量検査


検体量 血漿(または血清)各0.5~2mL


日数 1~3日


目的 ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症の血清学的診断


NOTE‍ 保険点数:①112点〔HIV-1,2抗体定性・半定量(PA法)〕.②112点〔HIV-1,2抗原・抗体同時測定定性(IC法,ELISA法,CLIA法など)〕.③127点〔HIV-1,2抗体定量・抗原・抗体同時測定定量(ELISA法,CLIA法など)〕.④660点〔HIV-1特異抗体・HIV-2特異抗体(確認IC法)〕.⑤520点〔HIV-1核酸定量(リアルタイムPCR法)〕.⑥600点〔HIV抗原(p24抗原検査)〕


Decision Level

■スクリーニング検査

●陽性(図93,図94)

[高頻度]HIV-1(HIV-2)による感染症を疑う [可能性]偽陽性(他のウイルス感染症,免疫グロブリン製剤投与患者,妊婦など),偽陽性率0.15% [対策]スクリーニング検査陽性例は2次スクリーニング検査もしくは確認検査を実施する.2次スクリーニング検査を実施する場合には,同等以上の感度を有する検査キットを使用する.スクリーニング検査1法のみ陽性の場合は偽陽性を念頭におく.確認検査は確認IC法またはHIV-1核酸定量検査を実施する

●陰性

[高頻度]HIV-1(HI

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