基準値 陰性
測定法 EIA法,イムノクロマト法
検体量
・鼻咽頭ぬぐい液
・鼻腔吸引液
・咽頭ぬぐい液
日数 15~20分(院内検査)
目的 A型インフルエンザウイルスによる感染の診断と治療方針の決定
Decision Level
●陽性
[高頻度]A型インフルエンザウイルス感染症 [対策]①検出限界を考慮し,A型インフルエンザを疑うが陰性で抗原検出の必要がある場合は,ウイルス分離,あるいはRT-PCR法などを試みる.②A型インフルエンザウイルス抗原が陽性であっても,他のウイルスや細菌による重複感染,二次感染の可能性も考慮しておく
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
インフルエンザはかぜ症候群ウイルス感染症の1つであるが,特に高齢者や乳幼児あるいは呼吸器疾患患者などでは重症化しやすくその進行もきわめて速いことから早期診断と的確な治療が必要とされる.
インフルエンザウイルスは核蛋白および膜蛋白の抗原性の違いからA型,B型,C型に区別され,なかでもA型は赤血球凝集素と,ノイラミニダーゼの抗原特異性によりさらに亜型に分かれ,絶えず抗原変異を繰り返している.
A型インフルエンザウイルスの各亜型に共通な核蛋白に対するモノクローナル抗体を用いたEIA法に加え,金コロイドを標識抗体に用いたイムノクロマトグラフィー法により,より簡便に抗原検出が可能となった.これによりワクチン接種者での感染や流行株の種類に関係なく検体中のA型インフルエンザウイルス抗原を特異的に迅速に検出できるので,早期診断あるいは治療において抗インフルエンザ薬使用を選択するうえでの一助となる.
[感度・特異度]
感度は鼻咽頭ぬぐい液:100%,鼻腔吸引液:100%,咽頭ぬぐい液:98.8%.特異度は鼻咽頭ぬぐい液:100%,鼻腔吸引液:100%,咽頭ぬぐい液:100%(ウイルス培養法と富士ドライケムIMMUNO AGカートリッジFluABとの比
関連リンク
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